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現在の場所: ホーム 担当教員 教務ユーザ Syllabus2013 アジアの企業と経済(隔週・偶)

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科目名 アジアの企業と経済(隔週・偶) 
担当教員 西ヶ谷 邦正
授業の目的、または到達目標 将来のキャリヤパスとして、アジア企業およびアジアに深くかかわる日本企業を目指す学生がアジアの企業の活動状況やアジアの経済状況を学ぶことを目標とする。
学生はこの講義から、アジアの経済、企業について具体的に分析でき、分析手法を身に付け、将来の方向についても理解し、自分のキャリヤパス設計に参考にすることができる。併せて企業活動に影響を及ぼす国際関係や、企業活動に関係の深い国際公的機関の活動についても理解を深めることができる。
授業の概要 現在や近い将来におけるアジア企業やアジア経済について、学生のキャリヤパス設計や、各種の活動の基礎になるような視点から講義する。単に役立つことを目指すのではなく、サムシング・ニューを毎回感じられる知的に充実した講義になるように留意する。

授業の形態 学生による発表の機会を多くする。一方通行ではなく、教員と学生、学生同士の意見交換を活発化させる。
時間割   概要 宿題(予習・復習等)
1
  • アジア経済と日本企業との関係について概要を講義する。特に2008年のリーマンショックが世界経済に及ぼした影響とアジアの発展、日本経済の今後の見通しについて理解し、本講義の次回から展開に備えるものとする。
  • 教科書1をよく読んでくること。
2
  • 企業研究のやり方の実際を講義する。味の素社を例にとり、会社公表資料の分析方法、財務知識の重要性、同社の将来ビジョン、アジアその他海外での事業展開を学ぶ。
  • 教科書2を通読して出席すること。味の素社の「中期経営計画」「インベスターズガイド」(同社HPからダウンロードすること)。
3
  • アセアンとは何か?日系企業にとって一番身近な海外であるアセアンの歴史と最近のアセアンの経済発展について解説する。特に経済発展が軌道に乗っているアセアンは、対日関係も良好であり、政治的にも安定しており、今後も日本にとっては非常に重要な地域であることを講義する。
  • 企業研究(HPで企業情報を予習すること。以下同じ)。「いすず」、「パナソニック」、「味の素」
4
  • (グレーター・チャイナ) 台湾、香港経済の発展と中国との関係について講義する。特に、中国本土の窓口になっている香港、中国本土の輸出産業を支えている台湾製造業の役割、中国政府の香港、台湾に対する長期的方針と、特に台湾側の対応にも触れる。
  • 「HSBC」、「ホンハイ」
5
  • 韓国企業の発展について、日本と韓国の長い関係、第二次大戦後の朝鮮半島分割、朝鮮戦争、朴大統領による開発独裁に始まる経済発展、1997年のウォン危機、その後の韓国企業の国際化の成功等について講義する。
  • 「サムソン」、「現代自動車」、「浦項製鉄」
6
  • (中国1)中国経済の発展状況と今後の見通しについて講義する。特に欧米型資本主義の行きづまりと、中国型国家資本主義の違い、民主主義の普遍性の当否についての講義し中国政治経済の見通しの基礎とする。
  • 「イケヤ」、「中国国営港湾会社(ハンバントタ港、グワダル港)」
7
  • (中国2)中国本土ビジネスと日本企業の関係について、前回の講義に引き続き、中国市場の魅力、中国ビジネスの難しさ、中国ビジネスで成功する条件等について解説する。
  • 「東レ」、「資生堂」、「味の素」、「セブン・イレブン」
8
  • リバースイノベーション(新興国の実情からスタートした商品設計とその製品の先進国への逆導入)について講義する。今や企業にとっては新興国が第一の市場となり、従来のように余剰製品、中古品、先進国仕様の簡素化では対応できないことを講義する。
  • 「GE」、「コマツ」
9
  • 南アジア経済の発展と日本との関係について講義する。南アジアとはバングラディッシュからパキスタンまでをさすが、特に最近に日本で関心を高めているインド経済を中国との違いを対比しながら解説する。また地政学(地理的位置からの視点)の重要性についても講義し、絶えず地図を見ながら勉強する必要性を理解させる。
  • 「スズキ」、「アルセールミタル」、「味の素」、「サンデン」
10
  • 日本はどうなるか?海外から見た日本企業・日本経済の特徴とその対策について講義する。少子高齢化、国内投資機会の減少、構造改革の難しさと成長政策、金融緩和と企業の資本コスト、日本の資本市場の未発達、若者の英語力と海外留学者の減少等について触れる。
  • 教室で指示する。
11
  • 国際公的機関での活躍の場。前回までは民間企業を中心に講義してきたが、国際公的機関やNPOで国際的な活動を希望する学生や、民間企業で活躍する学生についても公的機関については知識は必要であるので、担当教員の勤務体験を交えて、国際連合、世界銀行、アジア開発銀行、JICA、NPO法人などの実際について講義する。
  • 教室で指示する。
12
  • 大学生のキャリヤ設計について、今までの講義を参考に、各自にとって何がポイントであるかを皆で討議する。担当教員の過去の人生の数回の分岐点でのその時、その時の判断、特にMBA留学や担当教員自身の国際化の経緯、何が自分の特技となったかについても必要に応じ紹介する。しかし、知らない自分を発見して可能性を実現して行くのが人生であるから、あまりに自分の将来について枠をはめて設計することは望ましくない(過剰な計画主義の問題点)。
  • 教室で指示する。
13
  • まとめ1(各自がレポートの要旨を発表し、クラスで討議する)。
  • 自分のレポートの発表準備(配布資料作成等)
14
  • まとめ2(各自がレポートの要旨を発表し、クラスで討議する)。
  • 自分のレポートの発表準備(配布資料作成等)
15
準備学習 インターネットによる情報収集を基礎に教室で討論を中心にクラスを運営するので、特に宿題欄で指示した企業のホームページについては事前に良く調べておくこと。
教科書 1.「アジアビジネスで成功する25の視点」、財部誠一、PHP研究所、2011年
2.「AJINOMOTOの国際化戦略」、林広茂、同文館出版、2012年
参考文献 1.インターネット無料配信のアジアビジネスニュース、世界経済ニュース(適宜、教室で紹介する)
2.味の素、資生堂などのインターネットホームページの企業情報(教室で検索を指示する)
3.「アジアで輝く人材になれ」、パク・スッチャ著、朝日新聞出版、2011年
4.「アジアで働く、自分を生かす広がるキャリヤ」、丸岡崇著、英治出版、2012年

成績評価方法・基準 期末レポート(内容30%、発表20%)、教室での毎回の発言30%、クイズ20%
関連リンク http://www.nna.jp/

時間割

担当教員 開講学期 開講曜日 開講時限 履修クラス 単位数
西ヶ谷 邦正 秋学期 木曜日 3時限 2
西ヶ谷 邦正 秋学期 木曜日 4時限 2