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科目名 進路指導の実際 
担当教員 田中 利和
授業の目的、または到達目標 「学校の勉強は、将来役に立つか」、「人はなぜ働くのか」などと生徒に問われたら、教師としてのあなたはどう答えますか。また、自分自身の個性や生き方をあなたはどう把握していますか。進路指導はもとより教師のすべての仕事の基礎・基本となっているこのような問題に真剣に向き合える力量を高めるとともに、進路指導に取り組むために必要な基本的な知識等を身につけられたらと思います。
授業の概要 今日、中学校から高校に進学した生徒の中には、学業や生活に目的を見出せず在学中を無為に送ったり、学業不振、学校生活不適応に陥ったりして、中途退学したり、原級留置となったりする者も少なくなく、また、高校を卒業して就職した場合も早期に離・転職を繰り返す者が多いと言われています。これらの問題の要因は多岐にわたりますが、中学校や高校のこれまでの進路指導の在り方がその重要な要因の一つであると指摘されています。授業では、中学校を主にこれまでの進路指導の問題点は何か、それをどのように解決したらよいかという問いに立って、これからの進路指導の在り方について考えたい。その中で、指導の改善・転換を図るための基本的な視点を追求しつつ、指導体制の整備、指導計画の立案、指導内容・方法などを先進的な学校の取り組みの具体例を踏まえながら勉強したいと思っています。

授業の形態 講義を中心に進めますが、テーマに応じ討論やディベート、視聴覚教材活用の場を設けます
時間割   概要 宿題(予習・復習等)
1
  • ◇導入-授業の進行、評価等の説明 1.「進路指導」とは、何か -学校教育を支える法令等、今若者たちが直面している厳しい-"フリーター"と"ニート"
  • 「あなたの”進路学習”体験」(アンケート)
2
  • 2.進路指導の変遷
  • 「保護者の要望に対する回答」
3
  • 3.受験競争の過熱化、低年齢化と「進路指導」の変質 ☆進路指導の統計
  • 「学歴についての見解」
4
  • 4.問題の多い進路指導から信頼される進路指導への転換を導く「視点」
  • 「”偏差値”の算出」
5
  • 5.新しい「視点」に立つ進路指導体制をつくる -全体計画・年間活動計画の作成、校内組織の整備、研修の充実-
6
  • 6.新しい「視点」に立つ学級活動を推進する -年間指導計画の作成、進路学習と進路意識について-
  • 「自分について」(短文)および「進路成熟尺度診断」
7
  • 7.初任者のための基本研修 I 生徒理解 - 「進路希望調査」、「生徒指導要録」-
  • 「行動の記録の”評価”」
8
  • 8.初任者のための基本研修 II 「進路情報資料」の作成・整備とその活用
  • 「生徒向け進路情報資料リスト」作成
9
  • 9.「私-自分-とは、何か」をめぐるさまざまな考察
10
  • 10.「私-自分-は、いかに生きるか」 教材研究 I 職業選択の基準 II デカルト
  • 「”身の上相談”に対するあなたの回答」
11
  • 11.「私-自分-は、いかに生きるか」 教材研究 III 資本主義の"精神" 
12
  • 12.「私-自分-は、いかに生きるか」 教材研究 Ⅳ 善財童子
13
  • 13.「私-自分-は、いかに生きるか」 教材研究 ⅴ 福沢諭吉と幸田露伴
14
  • 14.「さまざまな職業・仕事」 教材研究I産業・職業分類  II職業体験・紹介等
15
  • 15.さまざまな上級学校  ☆『小テスト』
準備学習 発表、討論等の課題については、図書館で調べたり、あらかじめ考えてくる
教科書 なし 読書課題 「君たちはどう生きるか」吉野源三郎 岩波文庫 *提出時期等は授業開始時に示す
参考文献 授業中に適宜紹介する

成績評価方法・基準 出席・発言等20% 課題(数題)の提出45% 小試験35%

時間割

担当教員 開講学期 開講曜日 開講時限 履修クラス 単位数
田中 利和 秋学期 金曜日 7時限 2