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科目名 人間と建築 
担当教員 石田 忠範
授業の目的、または到達目標 建築を身体的(実用的)および精神的(象徴的)空間として考える。空間の意味を読みとることと、表現することを経験する。
授業の概要 ときに「建築は芸術である」と言われるが、あらためて周辺を見まわすとき、私たちの生きる空間である「建築」は「芸術」といえるであろうか。それらは単なる「建物」であって「建築」ではないのではないか。 それでは「建築」とは何か。『「人間とは空間的存在である」とする前提からすれば、建築とはまず空間である。ものやその形が第一義ではない。人間によって具体的に生きられる空間である (前川道郎)』「衣食住」といわれるほどに人間にとって欠くことのできない「建築」は、有用性(実用性)という機能を無視しては成り立たない。しかしながら、「雨露を凌ぐ」シェルターとして、身体的レベルで人間の必要性を満足することだけが建築の機能ではない。人間は単に身体的に生きている存在ではなく、精神的に生きる存在でもある。したがって「建築」は精神的機能(象徴的機能)と無関係であってはならない。 建築は「人間精神の発現である」という意味において芸術なのであって、人間によって生きられるすべての空間は、すべからく「建築」でなければならないことの意味を学ぶ。

授業の形態 講義、実習(建築空間の意味を読むこと、表現すること)
時間割   概要 宿題(予習・復習等)
1
  •  建築とは何か 1  Orientation-W.M.Voriesの建築 (こころとかたち)
2
  •  建築とは何か 2  美・用・強 (美しく・使いやすく・建てる) 
3
  •  建築とは何か 3  人間・時間・空間 (あいだのはなし)
4
  •  数学的空間  1  基準寸法 (はかる基準、つくる基準)
5
  •  数学的空間  2  縮尺 (縮めて描く)
6
  •  数学的空間  3  建築の要素(element)と詳細 (deteil =つなぐ)
7
  •  実存的空間 1  体験されている空間 (住まうということ)
8
  •  実存的空間 2  ロマネスク ということ-1
9
  •  実存的空間 3  ロマネスク ということ-2
10
  •  実存的空間 4  ゴシック ということ-1
11
  •  実存的空間 5  ゴシック ということ-2
12
  •  空間から場所へ 1  「間取り」は「関係どり」
13
  •  空間から場所へ 2  家庭 「家族と住居」
14
  •  空間から場所へ 3  居間のある住宅
15
  • 空間から場所へ 4 広場のある都市
準備学習 自分自身の住まう(生きる)空間を、自覚的に意識し行動する。
教科書 特になし
参考文献 かならずしも入手する必要はないが、購読、参照をすすめるもの
1.山形政昭監修「ヴォーリズ建築の100年」(創元社/2008)
2.前川道郎著「ゴシックということ」(学芸出版社/1992)
3.前川道郎著「聖なる空間をめぐる」(学芸出版社/1992)
4.朝倉文市著「修道院に見るヨーロッパの心」(山川出版社/1996)

成績評価方法・基準 授業参加度(出席・関心)40%、授業中の課題実習30%、期末レポート30%

時間割

担当教員 開講学期 開講曜日 開講時限 履修クラス 単位数
石田 忠範 秋学期 木曜日 5時限 2