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現在の場所: ホーム 担当教員 教務ユーザ Syllabus2010 食糧問題の構造

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科目名 食糧問題の構造 
担当教員 神田 浩史
授業の目的、または到達目標 世界の飢餓人口は約10億6千万人と、6人に一人が食糧不足で生命の維持が困難な状況となっています。一方、日本社会は食料自給率が41%という世界有数の低率でありながら、残飯率は3割近くなっています。飢餓と飽食といった状況が、なぜ、同時に地球上で存在するのか?その構造的な意味を理解し、その解決に向けて私たちにできることを具体的に構想、実行できるようになることを、本授業の最大の目的とします。そのために、私たちの日常の食生活を見つめることによって、地球大の課題が私たちの日常生活と密接に繋がっていることを認識できるようにしていきます。
授業の概要 授業の前半では、ワークショップを取り入れながら、私たちの日常の食生活がどのように世界の食糧問題とつながっているかの理解を深めていきます。同時に、グループ・ワークを授業外で並行し、授業の中盤にその成果をグループ毎に発表する機会を設けます。そういった日常的な理解を深めた上で、後半は構造的な食糧問題について、歴史的経緯、現状、将来課題について、系統的に学んでいくようにします。また、世界の食糧問題の構造の中に組み込まれている日本の農業、食料生産事情について、レポートとして調べることを課していきます。

授業の形態 講義形式に加え、ワークショップ、グループ・ワーク
時間割   概要 宿題(予習・復習等)
1
  •  世界につながる私たちの食卓 グループ・ワーク
  •  課題①グループ・ワーク(食べ物探訪)開始
2
  •  世界の食料事情を理解するためのワークショップ
  •  課題①グループ・ワーク(食べ物探訪)調査 
3
  •  一人あたり世界一のエビ消費国のエビはどこから?
  •  課題①グループ・ワーク(食べ物探訪)調査 
4
  •  アイスクリームのからくり
  •  課題①グループ・ワーク(食べ物探訪)調査 
5
  •  おコメのはなし
  •  課題①グループ・ワーク(食べ物探訪)調査 
6
  •  ヴァーチャル・ウォーターってなに? -水問題と食糧問題-
  •  課題①グループ・ワーク(食べ物探訪)まとめ
7
  •  グループ・ワーク①(食べ物探訪)発表
  •  課題①グループ・ワーク(食べ物探訪)まとめ
8
  •  グループ・ワーク②(食べ物探訪)発表
  •  課題②レポート(私たちの足下の農業について考える)開始 
9
  •  日本の農業、地域社会の将来像
  •  課題②レポート(私たちの足下の農業について考える)調査
10
  •  飽食と飢餓を生み出す構図1 -コロンブスと大航海時代、植民地支配-
  •  課題②レポート(私たちの足下の農業について考える)調査
11
  •  飽食と飢餓を生み出す構図2 -“アフリカ大飢餓”の構図-
  •  課題②レポート(私たちの足下の農業について考える)調査
12
  •  飽食と飢餓を生み出す構図3 -飢餓救援と国際機関・NGOの対応-
  •  課題②レポート(私たちの足下の農業について考える)調査
13
  •  経済のグローバル化の進展にともない強化される不公正な構図
  •  課題②レポート(私たちの足下の農業について考える)まとめ
14
  •  飽食と飢餓の将来についての考察
  •  授業の振り返り
15
  • ともに生きる未来に向けて私(たち)にできること
準備学習 世界の食料問題の現状についての基礎的な指標(飢餓人口、食料・穀物自給率など)について調べ、関連する文献を読んでおくことを求めます。
教科書 授業時にレジュメを配布します。
参考文献 ・「食は誰のものか?-錯綜する世界のフードポリティクス」(農業と経済、2010年4月臨時増刊」
・佐久間智子「穀物をめぐる大きな矛盾」(2010、筑波書房)
・谷山重孝「水が握る日本の食と農の未来」(2010、家の光協会)
・山下惣一他「食・農・環境を活かした地域づくり」(2009、アットワークス)
・関西NGO協議会「DVD 私たちの暮らしと世界のつながり」(2007)
・村井吉敬「エビと日本人2」(岩波新書、2007)
・使い捨て時代を考える会「見えてますか?農業と農村の将来」(2007、アットワークス)
・神田浩史他「どうなっているの?日本と世界の水事情」(アットワークス、2007)
・山下惣一他「儲かれば それでいいのか -グローバリズムの本質と地域の力」(コモンズ、2006) 
・ジェシカ・ウィリアムス「世界を見る目が変わる50の事実」(合同出版、2005)
・大賀圭治「食料と環境」(岩波書店、2004)
・どこからどこへ研究会「地球買いモノ白書」(コモンズ、2004)
・C.ダグラス・ラミス「経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか」(平凡社、2000)

成績評価方法・基準 毎授業時終了時に出す課題へのコメントと、グループ・ワークのプレゼンテーション、レポートを、それぞれ評価し、合算して成績評価とします。基準は、毎授業時終了時のコメントが全授業合計で67%、グループ・ワークのプレゼンテーションとレポートの合計で33%とします。グループ・ワークは、さらに、内容の良し悪しとプレゼンテーションの巧拙を判定基準とし、加えて、他の授業者から出されるコメント評価も加味します。
関連リンク NPO法人 AMネット http://am-net.org/

時間割

担当教員 開講学期 開講曜日 開講時限 履修クラス 単位数
神田 浩史 秋学期 金曜日 7時限 2