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現在の場所: ホーム 担当教員 教務ユーザ Syllabus2009 生命科学と倫理

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科目名 生命科学と倫理 
担当教員 川端 隆寛
授業の目的、または到達目標 SOLとQOLの視点から、科学と宗教の間で徘徊する「擬似客観化」された事態の検証を通じ、生命倫理における「distributive justice(配分的正義)」の可能性を問うことで、現在世代から将来世代に向けて射程される生命の危機克服に迫る。
授業の概要 テーマ:生命科学と現代社会、およびその将来展望。 ポストモダンが叫ばれつつ21世紀を歩みだしたわたしたち人類であるが、その現代社会は昏迷を誘うものであるといえるかもしれない。やはり気になるのは、一口に言って生と死に関する諸問題であり、その中でもとくに生命科学と倫理との関係にあろう。生命は尊いもの、たしかにそうであるが、しかしただ、みずからの生命をやみくもに自己肯定するだけでは、さらにその尊厳のあり方を擬似客観化するだけでは、他者のそれを理解することができない。それどころか自己の生をも危うくする。またそれに対して、他者の生を理解するのに、各個人のLife(生命・生活・生涯、e.t.c.)の質という観点にもとづいて何らかの基準を見出すということになれば、それがきわめて困難なことは今日の状況(たとえば、生命倫理や環境倫理の問題群)をふり返ってみても納得のゆくところである。かかる基準を見出すための指標はどこかにあるにもかかわらず、わたしたちにはなかなか示唆されえない。その辺を各自で検討してみることにしよう。

授業の形態 プレセンテイションが中心:はじめの2~3回は授業の方向を定位づけるため講義を行なうが、授業期間の大半をpresentation にあてる。
時間割   概要 宿題(予習・復習等)
1
  • オリエンテイション:履修上の注意事項、成績評価、授業の目標と内容等の説明。学習と研究の方法等説明/Bioethicsで取り扱われる主なテーマ・項目の紹介/プレゼン準備(発表順とテーマの設定)
  • プレゼン準備。レポート課題:科学(science)の語源と語義。
2
  • presentation 1:脳死と臓器移植
  • プレゼン準備。レポート課題:科学(science)の語源と語義。
3
  • presentation 2:安楽死と尊厳死、自殺
  • プレゼン準備。レポート課題:科学(science)の語源と語義。
4
  • presentation 3:人工妊娠中絶/障害を持った乳幼児(胎児・新生児)の安楽死/赤ちゃんポスト
  • プレゼン準備。レポート課題:科学(science)の語源と語義。
5
  • presentation 4:生殖技術(人工授精[AIH・AID]/体外受精/不妊治療/代理母出産/男女産み分け/クローン技術)
  • プレゼン準備
6
  • presentation 5:治療と実験(人体実験/ヘルシンキ宣言/小児実験と動物実験/新薬の開発/治験/イリイチの「医療の限界」
  • プレゼン準備
7
  • presentation 6:健康と病気(食の安全/ダイエット/タバコ/アルコール/ストレスなど)
  • プレゼン準備/最終レポート作成のためのテーマ設定(以下同様)
8
  • presentation 7:特別研究テーマA(鳥インフルエンザとパンデミック/SARS/たんそ菌/天然痘など)
  • プレゼン準備/テーマ設定
9
  • presentation 8:特別研究テーマB(BSE/クロイツフェルト=ヤコブ病)
  • プレゼン準備/テーマ設定
10
  • presentation 9:エイズ
  • プレゼン準備/テーマ設定
11
  • presentation 10:地球環境問題と生命科学
  • プレゼン準備/テーマ設定
12
  • presentation 11:ロボット技術と生命科学/宇宙開発と生命科学
  • プレゼン準備/テーマ設定
13
  • presentation 12:インフォームド・コンセント/ターミナル・ケアとホスピス
  • プレゼン準備/最終レポート作成の準備
14
  • presentation 13:キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の生命観、ヒンドュー教および仏教の生命観、日本人のいのち観/死はいかにして克服できるか?
  • 最終レポートの作成
準備学習 受講を志望するにあたって、各自が何を学習し調査研究するかを明確にしておくことが望ましい。具体的に、どんなことに関心を持っているのか。例えば、授業のスケデュール欄にあるプレゼンの諸項目を参照のこと。
教科書 プリント配布。
参考文献 "Encyclopedia of Bioethics", 4vols., Reich, W.T.(ed.), The Free Press, 1978.
"Contemporary Issues in Bioethics", Beauchamp, Tom L. & Walters, LeRoy, (ed.), 1989.
"The Foundations of Bioethics", Engelhardt, H.T., Jr., Oxford University Press, 1986.
"Moral Problems in Medicine", Gorovitz, Samuel, et al.(ed.), 1983.
"La bioéthique corps et âme", Rozenberg, Jacques J., L’Harmattan, 1999.
"Das Prinzip Verantwortung. Versuch einer Ethik für die technologische Zivilisation", Jonas, Hans, Suhrkamp, 1984.
『生命倫理学を学ぶ人のために』 加藤・加茂編 (世界思想社)
『生命倫理の現在』 塚崎智・加茂直樹編 (世界思想社)
『生命倫理と現代社会』 加茂直樹編 (世界思想社)
『生命倫理のキーワード』 曽我・棚橋・長島編 (理想社)
『バイオエシックスとは何か』 加藤尚武 (未来社)
『バイオエシックス』 米本昌平 (講談社現代新書)
『バイオエシックスの基礎~欧米の「生命倫理」論~』 H.T.エンゲルハート、H.ヨナス他著/加藤尚武・飯田亘之編 (東海大学出版会)
『先端医療革命~その技術・思想・制度~』 米本昌平 (中公新書)
医療の倫理』 星野一正 (岩波新書)
『環境の倫理』<上・下> シュレーダー=フレチェット編/京都生命倫理研究会訳 (晃洋書房)

成績評価方法・基準 授業中課題(10%), プレゼンテイション(30%)定期試験あるいはレポート(60%)。60点以上を合格とする。

時間割

担当教員 開講学期 開講曜日 開講時限 履修クラス 単位数
川端 隆寛 春学期 木曜日 7時限 A 2
川端 隆寛 秋学期 木曜日 7時限 B 2