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現在の場所: ホーム 担当教員 川端 隆寛 Syllabus2013 自己の発見I(哲学)

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科目名 自己の発見I(哲学) 
担当教員 川端 隆寛
授業の目的、または到達目標 広大な宇宙に目をむけ、その中での自己の位置づけを模索し、殻に閉じこめられていた閉塞ぎみの自分をまず発散、解き放って、大宇宙と小宇宙という大まかな輪郭をつかむ。それを通して、互いに映し合う自他の構造に気づくことで、他者の他(者)性による自己の発見をめざす。各自、毎回の授業中課題および研究課題の提出をクリアすること。
授業の概要 テーマ:宇宙、わたし... <下を見ればきりがある>といった標語がまかり通る今日、天空を見上げることを忘れてしまったわたしたち。夜空には雲ひとつないとは言ってみたところで、天の川は見当たらない。都会人だから仕方がない、とふてくされてはみたものの、少し向こうが見たいような気がする。「宇宙、それは最後のフロンティアである」という精神をかかげて時空をかけめぐるエンタープライズ号の姿は、かけ離れたヴァーチャルな存在としてわたしたちの目に映るけれども、スペースシャトルの目的がリアルに遂行されていることはメディアを通してわたしたちの目にはいる。「宇宙は私を包み、私は宇宙を包む」というパスカルの言葉が思い出されよう。二つの宇宙が、流れる今という私の中で同居し、互いに映し合って一つの宇宙をなしているようだ。 何かが見つからないだろうか。

授業の形態 講義、および各自の意見交換をまじえた演習。そこで得られたことを授業中課題として毎回提出。さらに期間中、三つの研究課題を施す。
時間割   概要 宿題(予習・復習等)
1
  • オリエンテイション:履修上の注意事項、成績評価、授業の目標と内容等の説明。/授業中課題:わたしはどこからやって来たのか。/研究課題1:「わたしは何のために生まれてきたのか?」を告示。
  • 研究課題1:「わたしは何のために生まれてきたのか?」を約2週間後に提出。
2
  • 前回の問「わたしはどこから~」を敷衍。/授業中課題:わたしはどこへいこうとしているのか。/Philosophyについて。生きること、矛盾。語源:西周の紹介。ソクラテスによる第一定義:ソフィアを愛するとはどのようなことか。子どもの頃どんな遊びを愛したか。
  • 研究課題1:「わたしは何のために生まれてきたのか?」を約1週間後に提出。
3
  • 前回の問「わたしはどこへ~」を敷衍。/時のお話。自己と時間:過去・現在(今)・未来。昨日のわたし、今日のわたし、明日はいったいどんな人?/時間と他者/死について(その1):必然的・最終点と通過点/宇宙とわたし:宇宙の中に<わたし>を探す。
  • 研究課題2:Big Questionsを約2週間後に、10問のうち1つ以上を選んで提出。1.世界は何からできているか;2.世界を本当に、真に知覚できるか;3.空間とは何か;4.時間とは何か;5.はたして神は実在するか;
4
  • 宇宙における人間の地位:大宇宙と小宇宙~「宇宙(わたし)は何からできているか?」/宇宙も私も物質からはできている。もしそうだとすると物質以外は存在しないのか?眼の前に取り出して知覚することができないから「心・精神」は実在しないのだろうか?
  • 研究課題2:Big Questionsを約1週間後に、10問のうち1つ以上を選んで提出。6.真理の探究について;7.人間には自由な意志があるか;8.正しい生き方はあるか;9.社会はどうあるべきか;10.私は誰。
5
  • 自己と他者:私は相手にどのように映っているか?/相手は私にどのように映っているか?/私は誰にとっての他者か?/他人にとっての私、私にとっての他人/他人はいるのか?~せまりくる顔/自分がぼやけることの心地よさ/補足:ペルソナ(仮面)について
  • 研究課題3:哲学者探し。約1週間後に提出。
6
  • 他者の発見:異他なるものに気づく/恋愛と他者理解/自分の欠点(短所)探し~それをのばす方法はあるか?/遠い遠いところ、そこではまだ可能が可能のままであったところ/からだについて:からだとbodyの違い/心身二元論と日本の身体論/死について(その2)
  • 最終レポート作成の準備。
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準備学習 休暇などを利用して参考図書などにさっと目を通し、自分なりに宇宙のイメージを描き、さまざまな自分のあり方を模索しておくことが望ましい。詳細な参考文献については、授業に関連するものだけでなく、諸姉の将来的な展望も含めて紹介していく予定である。
教科書 プリント使用。
参考文献 『じぶん・・・この不思議な存在』 鷲田清一 (講談社現代新書)
『ハッブル望遠鏡が見た宇宙』 野本陽代・R.ウィリアムズ (岩波新書)
『哲学の謎』 野矢茂樹 (講談社現代新書)
『ソフィーの世界』 ヨースタイン・ゴルデル 日本放送協会出版
“ What does it all mean?: A very short introduction to philosophy ”, Thomas Nagel, 1987.
成績評価方法・基準 授業中課題(14%), レポート(86%)。60点以上を合格とする。

時間割

担当教員 開講学期 開講曜日 開講時限 履修クラス 単位数
川端 隆寛 春学期 木曜日 5時限 a 3
川端 隆寛 春学期 木曜日 5時限 b 3
川端 隆寛 秋学期 木曜日 5時限 c 3
川端 隆寛 秋学期 木曜日 5時限 d 3