パーソナルツール
現在の場所: ホーム 担当教員 川崎 千加 Syllabus2013 質的調査法

←講義で検索へ     ←時間割で検索へ

科目名 質的調査法  インタビューや観察による調査研究の基礎
担当教員 川崎 千加
授業の目的、または到達目標 フィールドワークの基本的な方法を理解します。
*学習目標
・インタビュー調査の基本的な流れを理解する。
・実践的に学ぶことで、質的調査法の特性について理解する。
・フィールドワークにおけるマナーを身に付ける。
・データを記録し、質的データの解釈ができるようになる。
・社会調査法との違いを理解し、適切な調査方法を選択、実施できるようになる。
授業の概要  質的調査は調査者と調査対象者の相互作用によって人々の生身の声を収集し、その対話から社会の諸現象や問題の本質を読み取る調査です。それはある民族集団であったり、一個人の人生の語りと向き合う作業であったりします。大規模なアンケート調査の陰に埋もれてしまう人々の意識や感情を聞き取ることで、社会への多様な視点を見いだすことができます。質的調査の研究手法は1つではありません。就職活動における企業調査を兼ねたテーマをはじめ、社会的マイノリティへの眼差しを持つことなど、対象への深い関心を持つことにつながるものです。
 授業は講義とデータ収集から作成まで、基礎を実践的に学ぶ演習を組み合わせたものとしています。

授業の形態 講義と少人数でのグループワークを中心にした演習。課題提出や小テストなどはLMSを利用します。
時間割   概要 宿題(予習・復習等)
1
  • オリエンテーション,質的調査法と量的調査法, 質的調査の種類
  • 問題意識の形成(日頃問題と感じていること、ぜひ調査してみたい人々の意識)
2
  • 質的調査の流れ, トライアンギュレーション
  • 調査テーマ、調査目的を考える
3
  • インタビューの方法(聞き取るという行為)/半構造化インタビュー
  • 調査テーマの決定と仮説の設定
4
  • 文献調査(事前調査)
  • 文献情報の整理と保存(関連文献のリスト化)
5
  • 文献収集(図書館での実習)・用語の整理・文献の要約
  • 調査法、調査時期、調査地域の選択
6
  • インフォーマントとの関係(ラポール、ストレス)/依頼文の書き方(依頼文作成)
  • 依頼文、質問リスト校正  *調査の開始
7
  • 調査の記録(フィールド・ノーツ)/相互インタビュー(現場メモ、録音→相互評価)
  • 相互インタビューの文字おこし
8
  • フィールドノーツ作成法/アイディアツリー
  • フィールドワークとその記録
9
  • コーディング作業/会話分析
  • コーディングのためのキーワードリスト作成
10
  • 「ジャック・ローラー」を読む
  • 関連文献からの情報の記録
11
  • 「ビューティーサロンの社会学」を読む
  • 調査データの文字化
12
  • 「管理される心」を読む/KHcoderの活用
  • 調査データの分析(一部)
13
  • 調査レポートの書き方/「使い捨てられる若者たち」を読むp.116-132
  • アウトラインの作成
14
  • 調査レポートの作成(調査の目的、調査方法)
  • 調査レポートの作成(結果の執筆)
15
  • プレゼンテーション
  • 調査レポートの作成
準備学習 「情報の理解と活用」の調査手法及び「社会調査法」の社会調査概念の理解
教科書 適宜プリントにて配布する
参考文献 アンダーソン,N.(1995).ホーボー: ホームレスの人たちの社会学.広田康生訳.田無:ハーベスト社.
藤井誠二. (2009). 大学生からの「取材学」:他人とつながるコミュニケーション力の育て方. 東京:講談社.
Flick, U.(2011). 質的研究入門:人間の科学のための方法論.小田博志・山本則子・春日常&宮地尚子訳. Qualitative Forschung.2007. 東京:春秋社.
ハイナー,N.S. (1997).ホテル・ライフ.田嶋淳子訳.東京:ハーベスト社.<
成績評価方法・基準 小テスト及びWorksheet 20% 調査への取り組み30% 最終レポート50 %

時間割

担当教員 開講学期 開講曜日 開講時限 履修クラス 単位数
川崎 千加 秋学期 金曜日 5時限 2